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講談社文芸文庫

天界と地獄

訳:鈴木大拙
著:スエデンボルグ

電子版

内容紹介

「禅」を世界的に広めた屈指の仏教学者、鈴木大拙。若き大拙は滞米中にスウェーデンボルグ(大拙の表記はスエデンボルグ)に衝撃を受け、帰国後まず出版したのが『天界と地獄』であった。霊的世界を天界、精霊界、地獄界に分け詳細に記述した本書は、神秘主義思想のバイブルとしてドストエフスキー、ボルヘスらにも強い影響を与えている。大拙思想の一つの源流を成す重要書。

目次

天界 序言 主は天界の神なること 天界は主の神格によりて成ること 天界における主の神格とは、主に対する愛、及び隣人に対する仁なること 天界は二国土に分るること 三種の天界あること 諸天は無数の団体より成れること 各団体は小形式の天界にして、各天人は極小形式の天界なること 全天界を統一して見るときは、一個人に類すること 諸天界における各団体は一個人に似たること 故に各天人は円満なる人体的形式を具すること 天界の全般とその各分体とを挙げて一個人に類するは主は神的人格なるが故なること 天界一切の事物と人間一切の事物との間に一種の相応あること 天界と地上一切の事物との間に相応あること 天界の太陽のこと 天界における光と熱とのこと 天界における方位のこと 天界における天人の情態変化のこと 天界における時間のこと 天界における表象及び形像のこと 天人著用の衣類のこと 天人の住処及び家庭 天界における空間のこと 天界において会同と交通とを規制する形式のこと 天界における統治制度のこと 天界における礼拝のこと 天界における天人の力のこと 天人の言語のこと 天人と人間との談話のこと 天界における文字のこと 天界の天人が有する証覚のこと 天界における天人の無垢なる情態のこと 天界における平和の情態のこと 天界と人類との和合のこと 聖言によりて天界の人間と和合すること 天界と地獄とは人類より成ること 天界における異教徒、即ち教会外の人のこと 天界における嬰児のこと 天界における達者と愚者とのこと 天界における富者と貧者とのこと 天界における婚姻のこと 天界における天人の職務のこと 天界の悦楽と幸福とのこと 天界は広大無辺なること 精霊界 何をか精霊界と云うこと 人はみな其内分において一個の精霊なること 死後の蘇生及び永遠の生命に入ること 人は死後円満なる人身を有すること 人間は他生においても亦此世にありしときの如き感覚・記憶・想念・情動を有すること、及び死後此世に捨ておくは物質的形骸のみなること 人間死後の生涯は世に在りしときの如きこと 各人の生涯に属せる歓喜は死後之に相応せる歓喜となること 人の死後における情態第一 人の死後における情態第二 人の死後における情態第三、即ち天界に入るものが教誨を受くる情態のこと 何人も制約なき仁慈によりて天界に往くことなきこと-他-

JP-eコード:0629032000100011000N
出版社:講談社
コンテンツ公開日:2016年10月14日