講談社選書メチエ
町村合併から生まれた日本近代 明治の経験
著:松沢裕作
電子版
内容紹介
明治七年の町村七万八〇〇〇、明治二二年の町村一万六〇〇〇弱。明治の大合併、それは新たな境界線を社会に引く試みだった。あいつぐ町村からの異議申し立て、合併後も紛争を抱える自治体……。近世の地縁的・身分的共同体というモザイク状の世界から、近代の大字-市町村-府県-国家という同心円状の世界へ。府藩県三治制、大区小区制、そして明治二二年の大合併にいたる「地方制度」の変遷をたどりながら、近代社会を問い直す。(講談社選書メチエ)
目次
はじめに 境界を持たない社会・境界を持つ権力 第一章 江戸時代の村と町 1 モザイク状の世界 2 組合村 3 村と土地所有・村請制 第二章 維新変革のなかで 1 「大区小区制」 2 明治初年の町村合併 第三章 制度改革の模索 1 区戸長たちのフラストレーション 2 内務省と井上毅 第四章 地方と中央 1 地方三新法 2 町村運営の行き詰まりと明治一七年の改革 第五章 市場という領域 1 境界なきものとしての市場 2 備荒儲蓄法 3 道路が結ぶもの 4 市場と地方 第六章 町村合併 1 「自治」の思想 2 合併の遂行 3 行政村と大字 むすび 境界的暴力と無境界的暴力 注 あとがき
JP-eコード:0625856600100011000M
。出版社:講談社
。コンテンツ公開日:2013年12月20日。