筑波書房ブックレット 暮らしのなかの食と農 14
WTOとアメリカ農業
著:鈴木宣弘
紙版
内容紹介
アメリカのしたたかなWTO農産物貿易交渉戦略と国内農業保護政策がどのような内容なのか、そしてそこから日本が学ぶべき事は何かについて述べる。
目次
はじめに1.アメリカのWTO農業交渉戦略(1)WTOをめぐる概況(2)今次交渉におけるアメリカ提案の特徴2.アメリカの2002年農業法の位置付け(1)アメリカ農業政策の一貫性(2)WTO交渉への影響(3)十分保護的だった1996年農業法農政からの自然な流れ(4)デ・ミニミスで逃げる? (5)輸出補助金でカウント 3.1996年農業法から2002年農業法へ (1)セーフティ・ネット(下支え)としての価格政策(無制限在庫受入れ・実質的輸出補助金)等の温存 ローンレートによる価格支持融資 マーケティング・ローンと融資不足払い (2)収入保険は下支えとしてのセーフティ・ネットではない (3)恒久法も維持 (4)多面的機能の考慮 4.北米の酪農政策に注目──コメに匹敵する基礎的食料 (1)酪農のための国境措置の考え方 (2)酪農の価格政策はAMSにかなり過少にカウントされている (3)WTO上「シロ」の「隠れた」輸出補助金 (4)畜産環境政策 (5)国民の暖かい目 5.おわりに参考文献 (別表)カンクン閣僚会議文書2次案(農業部分)の概要