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地方からの社会学

農と古里の再生をもとめて

編:堤 マサエ
編:徳野 貞雄
編:山本 努

紙版

内容紹介

高齢化、人口減少、過疎化など、その危機的状況が取りざたされることの多い、地方・農山村地域の現状を
分析により、日本社会の危機と可能性を映し出す。
食・いのちといった根源的かつ今日的なテーマのもと、ローカリズムの問題性とともに地方の存立可能性を
実証的に提示。

目次

 序 章 「地方からの社会学」の必要性
  1.地方とは
  2.地方の操作的(統計的)把握
  3.地方の問題,都会の問題

第一部 家族・女性
 1章 人びとの生活拠点としての家族と暮らし
  1.農村と家族研究から学ぶ
  2.家族をめぐる概念と特質
  3.戦後日本社会と地方の暮らしをめぐる変化
  4.日本家族の変化と地方の動向
  5.変わる人びとの暮らし方と課題

 2章 地域社会における女性の暮らしと労働の変化
  1.農業の担い手としての女性
  2.農村女性のライフコースにみる世代変化
  3.農業政策の展開と女性の地位・役割の変化

第二部 少子高齢化
 3章 少子化の社会的背景と人が育つこと
  1.少子化の歴史的背景
  2.暮らしの変化と少子化の時代認識
  3.社会での子育てと家庭教育
  4.少子化時代の人・地域づくり

 4章 地域の高齢化と福祉
  1.高齢化と地域社会の変化
  2.農村高齢化の特徴
  3.地域社会の弱体化と地域福祉
  4.過疎高齢者の生活実態
  5.高齢者の生活を支える条件
  6.農村で老いること

第三部 地域社会
 5章 過疎地域―過疎化の現段階と人口供給―
  1.問題の所在
  2.過疎の現段階(1)―「少子・高齢者人口中心社会」
  3.過疎の現段階(2)―集落分化型過疎―
  4.調査地域(広島県比婆郡西城町)と調査の概要
  5.定住経歴にみる,地域社会の持続と変容
  6.性別の定住経歴にみる,地域社会の持続と変容
  7.性・世代別Uターンの経路分析
  8.むすびにかえて

 6章 混住化と地域社会
  1.混住化とは何か
  2.混住化の進展と地域社会の対応―混住化地域の現実からわかること―
  3.混住化社会の生活構造と地域社会の意味―地域選択の多様化がもたらすもの―

第四部 農業・環境
 7章 農業の現代的意義
  1.農耕と人間
  2.人口と農業
  3.農業危機と農業の現代的意味―農業の危機=食料の危機=農村の危機=環境の危機―
  4.農業と自然
  5.田んぼと畑
  6.コメとご飯
  7.【現代的消費者】の出現と特徴
  8.現代的消費者の四類型
  9.農業と現代社会
  10.暮らしと「食と農」のゆくえ

 8章 地域開発と環境破壊
  1.はじめに
  2.公害問題による生活環境破壊
  3.公共事業による生活環境破壊
  4.新たな地域開発のかたち
  5.まとめ

著者略歴

編:堤 マサエ
(つつみ まさえ)山梨県立大学名誉教授/元敦賀市立看護大学看護学部教授。

編:徳野 貞雄
(とくの さだお)一般社団法人トクノスクール・農村研究所代表理事/熊本大学文学部名誉教授。

編:山本 努
(やまもと つとむ)神戸学院大学現代社会学部現代社会学科教授/元熊本大学大学院人文社会科学研究部教授/元県立広島大学経営情報学部経営学科教授。

ISBN:9784762017797
出版社:学文社 (GAKUBUNSHA)
判型:A5
ページ数:256ページ
定価:2500円(本体)
発行年月日:2008年08月
発売日:2008年08月05日
国際分類コード【Thema(シーマ)】 1:JHB